美鈴サンタ2014'飛騨高山
美鈴サンタ飛騨高山スタッフレポート 2015年1月15日(木)
訪問先
1)児童福祉施設 夕陽ヶ丘 11:00〜12:00
【飛騨高山・夕陽ヶ丘 】
訪問施設: 夕陽ヶ丘 11:00〜12:00
訪問者 : 細井卓美
ことしの飛騨高山の冬は、例年にも増して大雪の日が目立ちます。12月の中旬には、雪の影響で停電や通行止になった地域もあり、大変な年末年始を過ごされた方もいらっしゃいました。《児童養護施設 夕陽ケ丘》(以下、夕陽ケ丘)を訪れたこの日も厳しい冷え込みとなり、道路をはじめいたるところには、除けられた雪が高く積まれていました。雪が降るなか施設にお邪魔すると、施設長の石井さんと職員の皆さまが迎えてくださり、一年ぶりに訪問した私たちも温かい気持ちになりました。
現在、夕陽ケ丘には定員いっぱいの40名の子どもたちと、厨房スタッフを含む20名の職員がいます。
「2014年は、退園した子たちの退園後の生活の難しさを感じた年でした」と施設長の石井さん。夕陽ケ丘を退園後、職が定まらず転々としている子もいるそう。また、職が定まらないことから生活に困り、留置所に入った子も。留置所まで迎えに行き、その後の生活を考えたり、様々なことがありました。
「そうした子は立ち直りも難しく、気持ちを定着させることも難しいです。一歳や二歳の時から一生懸命育てた子のそんな姿を見ると、"今までやってきたことは何だったんだろう"と職員が落ち込んだりしました。ダメージから立ち直るのが難しかったです」と石井さん。
現在の体制になってから20年を迎えた夕陽ケ丘。人間でいう"成人"となり、節目の時を迎えています。「養護施設のやり方も、今後変わってくると思います。まず、時代の流れとともに子どもたちが変わってきました。不登校の子もいますし、集団生活に慣れなかったり、いわゆる発達障害を持つ子も増えています。集団のなかで子どもたちを見ることは難しく、時代の変化や子どもたちの変化に合わせて、職員の専門知識も必要になっています」。
子どもへの対応もそれぞれ違ってくるため、職員の方はいくつもの講習会で勉強をされているそうです。一方で、子どもたちには良いときもあれば悪いときもあり、子どもたちの言葉に励まされることもしばしばだとか。「"私の成人式まで生きていて"と言う子もいます。そんな言葉を聞くと、頼る人がいない子どもたちの結婚や成人など人生の節目で支えてあげないとと、思います」。また、退園した子のなかには児童養護施設で働きたいという子も。子どもたちの境遇が分かるので、良い職員になると思いますと、石井さんは笑顔で話してくれました。
2015年の3月には、3人が卒園を迎えます。ひとりは、知的障がいがありますが、社会福祉法人 飛騨慈光会に就職が決まりました。もうひとりは、東京の美術系の短期大学への進学がきまり、もうひとりは3月に飛騨の進学校を卒業し、ゲームクリエイターを目指すべく4年制の専門学校に進学が決まっています。進学する2人の学費や生活費は、貯めていた遺族年金から出されるそうです。
また、年末には、子どもたちもお待ちかねの伝統イベント《クリスマス会》が開かれました。近年は、ボランティアで余興をしてくださる方も増え、カクテルを使ったパフォーマンスやバルーンアートなど、ことしも楽しい内容に。子どもたちのなかには、ギター演奏を披露した子もおり、日頃の成果を発揮する自己表現の場にもなりました。
気になる美鈴サンタのプレゼントは、立派な『回転釜』。煮物や炒め物、チャーハンなど、おいしい食事が効率よく作れます。「本当にありがたかったです。ちょうど回転釜が古くなってきたところで、どうしようかと考えていました。回転釜がないと、おいしいご飯が作れないんです」と石井さん。
お話のあとに厨房をのぞくと、職員の方がお昼ご飯の準備をしていました。大きな回転釜の前で、笑顔でパシャリ。職員の方の元気な姿と、子どもたちの日々のお話をお伺いでき、今年もまた、子どもたちの幸せに少しでも貢献出来たことが大変ありがたかったです。美鈴さんの活動に参加させていただき、心より感謝いたします。
ありがとうございます。
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