美鈴サンタ2018'飛騨高山
美鈴サンタ飛騨高山スタッフレポート 2018年12月27日(木)
訪問先:夕陽ヶ丘 10:30〜
訪問者:吉村隆
【飛騨高山・夕陽ヶ丘 】
施設名:夕陽ヶ丘
児童養護施設
住所:岐阜県高山市山田町1230-13
今年も職員の方々や園長の石井江充子さんが暖かく迎えて下さいました。
夕陽ヶ丘さんにお邪魔すると、廊下には天然の松の枝で作られた正月飾りが飾られ、その下を元気に走り抜ける子どもたちの姿や、子ども同士でかくれんぼをしたりボールを使って遊んだりして活発に遊ぶ姿が見られました。
また、食堂の方では大きな声を出して遊んだり笑ったりしているような声が聞こえ、冬休みに入り元気に過ごしている子どもたちの姿を肌で感じることができました。
園長の石井さんは現在の夕陽ヶ丘に暮らす子どもたちの様子についてこう話されます。「現在ここに暮らす子どもたちは3歳から19歳までの子どもたちで、36人が暮らしています。ここに暮らすようになった背景は、例えば両親に発達上の課題がある場合や、不登校になり家庭での対応が難しくなった場合など様々ですが、子どもたちは皆逞しく暮らしています」。
また、石井さんは夕陽ヶ丘には子育てをサポートする役割があり、そこに大きなやりがいもあるといいます。
「最近は、子育てしているご両親をみていると子どものことはさておき、自分はおしゃれをしたり、欲しいものを買ったりして自分(親自身)のことしか優先できない人が多いように感じます。
でも、こうしたご両親に長く寄り添っていくことで、最初は乱暴な言葉を口にしていた方も優しい言葉を使うようになったり、自分(親自身)がここで成長させてもらったといわれたりすることがあります。
こうした関わりの中で親も成長し、また自分たち職員も成長させてもらっていると思います」。
そして今日はちょうど冬休みの行事である「お餅つきの日」でした。この日は朝からもち米を炊き、昔ながらの木の臼で4升の餅をついてみえました。餅つきの様子は拝見できませんでしたが、餅つきで使われた臼がきれいな青空の下に置かれていました。
お邪魔した時に食堂から聞こえてきた子どもたちの元気な声は、餅つきの時の子どもたちの声だったことがこの時にわかりました。食堂にはすでに数多くの美味しそうなお餅が出来上がっていました。
夕陽ヶ丘の定番のお餅は、お餅に大根おろしをのせるもの、小豆を使ったおはぎ、きなこ餅だそうです。
石井さんによれば明日は今年一年の振り返りをする「お年とり」としての昼食会が夕陽ヶ丘で開かれるそうです。石井さんはいいます、「昼食会では、子どもたちも職員も一年を振り返りとして何か一言いうようにしています。子どもたちからは、勉強を頑張ったこと、部活を頑張ったこと、入学に関することやこれから頑張りたいことなど色んなことが聞かれますが、どれも前向きなことばかりでこちらも元気をもらいます」。
また、子どもたちが語る夢や希望については「大工さんになりたい。メジャーリーグで1億円稼いで夕陽ヶ丘に体育館を作りたい。ゲームのクリエーターになりたい」などがあると話されます。
石井さんは続けます。「以前、他県から夕陽ヶ丘に入所し、今はもう大人になっている子ですが、最近久しぶりに会いに来てくれ当時の職員と一緒に食事をしました。
その時その子がいってくれたんです『ここにくると実家に帰ってきた感じがする』と。これを聞いてすごくうれしかったですね」。
こちらは施設の小規模化を目指して、平成30年度に開設された「地域小規模児童養護施設」です。
夕陽ヶ丘から車で数分のところにあるこの施設では、現在、年少さんから中学三年生までの子どもたち6人が暮らしています。ここでの子どもたちの暮らしに必要な絨毯、テレビ、パソコンなどが昨年の美鈴サンタで購入され、子どもたちの生活に役立てられているそうです。施設は開設し数カ月が経とうとしていますが、最近では近隣住民の方々もここに暮らす子どもたちを見守り関わってくれているそうです。
最後に石井さんから「毎年の全国の皆様からのお気持ち、本当にありがとうございます」とお言葉をいただきました。
吉村隆 記
前のページ 美鈴サンタ2018'東京 |
コンテンツのトップ |
次のページ 美鈴サンタ2018'名古屋 |