【美鈴サンタ2011'福岡】
美鈴サンタ福岡スタッフ 2011年12月23日
参加者8名(佐藤三樹成、高木智美、村瀬香江、村尾亜希子、冨田亮子、大塚明子、佐藤美佐子、吉原喜久子)
福岡県内の2件の施設にご訪問させていただきました。
全国の皆さまの愛の込められた寄付金をスタッフ全員、感謝の気持ちを込め、責任をもってお届けさせていただきました。
【福岡・みずほ乳児院】
◆施設名称:福岡子供の家みずほ乳児院 ・訪問時間 9:30−11:00
寒さの厳しい朝、スタッフさんの温かい笑顔でお迎えいただき、一瞬で優しい時間がながれます。
蔭山施設長にご対応していただきました。
初訪問のご挨拶をさせていただき、美鈴サンタの趣旨、全国のみなさんの愛情をお伝えし、寄付金と書籍をお渡ししました。子供たちの成長の為にと、お受け取りいただきました。
そして、施設の現状、方針などのご説明をしていただきました。
施設の開設は平成14年。当時福岡市内に1つだった乳児院が受入限度を超えてしまっている為、開設へと至られたそうです。
入所定員は20名ですが、現状は人命最優先で、やむなく定員を超える状態が決して少なくない、とのことです。
乳幼児が乳児院へ保護をされるには様々な事情がある訳ですが、多くのケースで母親の心理ケアが大切であり、話を聴くと言う事を特に重要視されているそうです。
お母さん達の支援として『絆プログラム』という、あかちゃんのこころの土台作りの理解のためのメッセージをなげかけ、実行されています。
・あかちゃんとおかあさん(養育者)の安心感のある愛情の回路をしっかりとつくってあげましょう。
・こころの土台作りの第一歩は「抱いてあげること」です。
・2番目に大切なことは「目と目を見つめあうこと」です。
・3番目に大切なことは「あかちゃん(子ども)の気持ちを言葉に返してあげること」です。
・4番目は「生活のリズムを作ってあげること」です。
・5番目は「子どもの育ち合う仲間作り」です。
・6番目は「親(養育者)の支え合う仲間作り」です。
以上の精神をもって、親(養育者)の皆さんの心の内をサポートされています。
施設内における子どもにも、決まった子どもに決まったスタッフが継続的に担当するという「養育担当制」によって、子供のふれあいをもった成長をサポートされています。
心身ともに健康で施設に来る子どもは半分ほどという現実。
精一杯生きているだろう親たちが様々な壁に当たっている現実。
その現実において、いかにして子どもたちを心を、肉体を、少しでも健全に成長させるか。
親の心に寄り添い、少しでも前向きに歩ける手助けが出来るか。
施設長は切々とお話をされます。
子どもたちとふれあう時間もいただきました。
きめ細やかに子どもに対応するスタッフの眼差しは愛しむお父さん、お母さんのものと同じに感じました。
限られた時間ではありましたが、子供たちがしっかり反応し、感情を表現するのを実感します。
子供が一生懸命何度も何度も積み木をくれます。
そのたびに「ありがとう」というとそれは嬉しそうにニッコリ笑います。
みずほ乳児院の皆さんの心からの取り組みが、子供たちに温かく届いているんだな、感じることが出来ました。
蔭山施設長をはじめ、スタッフの皆さん貴重な時間をありがとうございました。
【福岡・古処学園】
◆施設名称:古処学園 ・訪問時間 12:00−15:30
去年に続き二回目の訪問になります。
40名前後の子供たちが暮らしています。
クリスマスパーティーに同席させて頂きました。
滞在して感じることは、とにかく子供たちが明るく優しい。特に中高生のお兄さんお姉さんたちが、小さい子供たちに優しい事です。この、まるで大きな家族の様な雰囲気は何なんだろう、と正直不思議に感じました。
スタッフの皆さんは、まるでみんなの長兄、長女のように同じ目線で接して溶け込んでおられます。
この古処学園の雰囲気の理由は、橋本施設長のお話を伺う中で少しずつ納得させられていきました。
橋本施設長は歯に衣着せぬ口調でおっしゃいます。
「女の子、特に年頃の子はわからん。わからんから干渉は極力しないんだ」
「年頃の女の子に身のまわりで不憫な思いや恥ずかしい思いはさせたくない。夏の暑い日に長距離の自転車通学をすれば汗だくの匂いも嫌だろう。湿った髪も嫌だろう。」「年頃の男の子、触れられたくない年頃だよ。」
「学園の子供たちに、運動、学力をしっかりつけさせたい。スパイク、ユニフォーム、学習塾、一生懸命費用を捻出して用意し、可能な限りやらせてやるんです。着る物や持ち物で不憫な思いをさせて決して心を折らせるわけにはいかないんですよ。」
「子供たちに、普通の子供たちと変わらない環境を提供して、心おきなく、自分で生きる力を養ってほしいんですよ!」
限りなくそれに近づけるように、努力されています。
「人間は自分にされた事を人にする。今の上級生たちは自分達が受けた愛情を下の年齢の子供たちにしているんだ。今学園がそうなって来ているんです。」
子供たちの存在、立場を尊重しながら、彼らがしっかりと自分の力で幸せに生きて欲しい、と心から願い、その為の最善の努力を純粋にされている姿が、子供たちの心にも届いているんだ、と感じました。
過去に巣立った子供が人生につまずいている事を知れば唇をかみしめて悔しがり、子供が奨学金を受けることが出来、大学進学が決まれば、我が事のように喜ばれます。子供も学びたい、もっと運動を極めたい、施設の中での人間関係は皆とても落ち着いて、前向きで、とても明るい。
ただ唯一、後ろ盾の全くない施設なので、これだけの事を全部してやろうとするにはお金がどうしても足りない。正直、一般の生徒が確実にバスで通う様な通学でも、定期券を買ってやれず、普段は自転車通学、回数券を購入し雨の時だけ使わせる事もあるようです。それでも子供たちの為にベストは尽くし続ける。
改めて美鈴サンタの趣旨と、全国の皆さまのお気持ちを伝えると橋本施設長は言います。
「このご時世、あんたらみたいな人がいるんだなあ」
「子供たちにより高い学習や運動のチャンスを与え続ける事が出来ます。本当に、本当に有難いお金です。ありがとう。」
「美鈴さんや寄付をして下さった方々、そんな神様みたいな人たちが居るんだなぁ。」
「美鈴さんは九州には来ないのかい?来る時は教えてくれないか。子供たちをみんな連れて行くから。」
我々は「はい。その時は必ずお伝えしますね。」と答えると橋本先生は「うん。頼むよ」と、ご自身の厳しい体調を超えて、真剣にお話されました。
大人も、子供も寄り添い、助け合う施設。
ここまでたどり着くのに並大抵ではない道のりだったというお話も聞きました。
いつまでもいつまでもこの精神が続くようにという願いと、沢山の笑顔に後ろ髪を引かれながら学園を後にしました。橋本施設長、スタッフの皆さん、意欲に満ちた学園っ子のみなさん、ありがとうございました。
美鈴先生、親方、そして愛情いっぱいの寄付を下さった全国のサンタの皆さまの愛情を手渡しさせていただく機会を下さり有り難うございました。(佐藤三樹成)
今年で3回目の美鈴サンタに参加できたことを感謝しています。今年は2つ訪問でき、先生方の優しい愛情と子供達の元気な笑い声に会えました。
みずほ乳児院
住宅街にある乳児院。
院長先生が子供達のお話をされている時の優しいお顔を見ていたら、私が幼かった時の優しかった祖父を思い出しました。深い愛を感じ胸がいっぱいになりました。
1人1人の赤ちゃんにお母さんのようにちゃんとみてあげれるよう担当の職員さんがいらっしゃること、本当のお母さん達への心のケアをされる先生方、揺さ振られて脳に疾患を負っている赤ちゃん…、小さすぎる2歳の女の子…、今年もまた帰りの車の中は、いろんな思いでいっぱいです。
古処学園
昨年に続いて2回目の訪問です。歴史を感じる趣きのある素敵な町にある学園。園長先生のユニークなお人柄が現れている元気で明るい雰囲気です。お金のことは気にせず好きな事やスポーツを習わしてあげたい、勉強の面でも地域の子供達と差がつかないように育ててあげたい、ご自分の体調よりも子供達がのびのび自由に部活や公文ができるようと考えてらっしゃいます。資金が足りないことで、昨年の募金は、部活に使わせていだだいた、バスの定期に使わせていただいたと本当に感謝されていました。
クリスマスパーティーは、男の子達のKARAや先生方のAKBやとっても面白ろかったです。園長先生からの1人1人へのクリスマスプレゼントを、走って見せに来てくれる素直でかわいい子供達です。また会おうね。
また会おう。
村瀬香江
乳児院、養護施設の二つの園に伺わせて頂き感じた事は、どちらも園長先生を始め、職員の方々が一人一人の命を大切に個人を尊重しているのが、子どもたちの表情から伝わってきたことです。様々な職員の方々の日々の努力姿が今後も子どもたちにいい形で表れて行くように願い、私たちも微力ながらお手伝い出来る事を考え行動に移して行きたいと思いました。今回も貴重な体験の機会を下さった美鈴さん、親方!に心から感謝致します。ありがとうございました。
佐藤 美佐子
施設に入所している子供たちをみつめると、なんともやるせない気持ちになります。
子供たちは、とても元気で素直で、お話するとすぐに打ち解けてくれました。
どの子どもも、愛おしいかけがえのない存在です。
みんなを抱きしめて、愛を伝えたい、そう感じました。
全国の皆さまからいただいた寄付金は、施設で子供たちのために使っていただくと施設長さんがしっかりお約束して下さいました。
皆さんの愛もきっと伝わると思います。世界の子供たちに愛溢れますように・・・★Merry Christmas★★
高木智美
寒さも相まってか、初めての施設の訪問に緊張と共に、気も引き締まる思いでした。
みずほ乳児院…20名の子供達と笑顔がとても素敵な先生方、子供達の背景は色々とあるのでしょうが、お風呂上がりの乳児の可愛い欠伸…口元をモゴモゴとさせる仕草は、天使そのものでした。核家族化する事から生じてきた一因…少し悲しく思いました。午後からは、昨年も訪問した古処学園…(私は昨年別の施設に訪問した為、初めてでした。)クリスマス会に参加させていただきました。到着して…早速お食事タイム〜人懐っこい子供達に囲まれ、美味しい料理を頂きながら、会話も弾み…ほんとうに、施設?と思うほどの明るい子供達と先生方…園長先生のこれまでの御苦労の数々と子供達への熱い思いを伺い、感動で胸がいっぱいになりました。食事会の後は、高校生男子女子から幼稚園児、先生までもが劇や歌や踊りを披露してくれました!もう!最高!お腹抱えて笑ってしまいました…ふと…今日の役目は?と反省…私が楽しませて貰い、素敵なクリスマスプレゼントを頂いた気分です。たくさんの笑顔…ありがとうございました。
大塚明子
今年も、考えさせられ気付かされる事が色々とありました。子供達には愛情を持って見つめ抱きしめてあげる事、そして子供の親御さん達のSOSへの対応がどれだけ必要かという事それが全て子供達へ影響するという事園長先生にお話を伺い子供達と接する中で、園長先生達の心優しく暖かい人柄が伝わってきて、心がぽかぽか暖かくなった一日でした今年も貴重な経験をさせて頂きました。ありがとうございました
冨田亮子
去年は大阪、今年は福岡で参加させてもらいました。
違うエリアでも、変わらないのは子供達の笑顔と施設長の子供達への想い。毎回どの施設でも思います。私達に笑顔を見せてくれて、キラキラした瞳で夢を語ってくれるのは、大人を信頼してくれてるからなんだろうなぁと…。そして、それは施設長やスタッフさん達が自分の時間を削り、真正面から子供達に接してこられたからなんだと。
本当に頭が下がります。見えない努力をたくさん積み重ね、子供達と信頼関係を築き、今がある。私には何ができるんだろう…。美鈴サンタに参加させて頂いてから、いつも想うこと。
『知らない』という事は罪かもしれません。触れてはいけない事として目隠ししていたのは私たち自身です。たくさんの人が現実を見つめ、結果『知る』という事になり少しでも意識できる。そうなったら、少しでも子供達の未来が明るくなるかもしれません。
でもこうやって、機会を頂いて美鈴サンタに参加させてもらえる私は幸せなんだと思います。キラキラした子供達に元気をもらっているからです。だからこそ、信頼できる大人になりたいです。
吉原喜久子
今年もたくさんの気付きを施設に関わる方々、そして子供達から教えて頂きました。施設で働いている方々は、本当に子供達に寄り添って子供達の事を一番に考え、たくさんの愛情で接しているのですが、「出来るなら、親元で暮らす事が一番の幸せなんだよねっ」と言われます。その言葉の深さにいつもハッとさせられます。今回訪問した施設の乳児や子供達は、思いやりに溢れる素直な子供達でした。和気あいあいとした明るい大家族のような雰囲気で、子供達の境遇を忘れそうにほっこりした施設でした。皆様を代表して寄付金をお届け出来た事に感謝致します。そして、機会を与えて下さった美鈴先生と親方に感謝致します。
村尾 亜希子
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