募金係 メニュー美鈴サンタ2013'広島
美鈴サンタ広島スタッフレポート 2013年12月22日(日)
訪問先
１）津田子供の家
訪問者 光岡、和田、河角
【広島・津田子供の家】
施設主体：社会福祉法人 さくら福祉会
運営施設：児童養護施設「津田子供の家」、母子生活支援施設「いもせハイツ」
住所： 広島県廿日市市津田596番地の１
訪問者 光岡、和田、河角
広島では、今年が初めての美鈴サンタの取り組みであり、広島のスタッフ一同、参加させていただいた感謝と緊張の中、広島県廿日市市にある児童養護施設「津田子供の家」へ支援者の皆様からのメッセージ・目録をお届けさせていただきました。本来、直接「津田子供の家」にプレゼントをお届けに行く予定でしたが、当日は大雪で、山の中にある施設へ行くことが出来なかったため、さくら福祉会のご配慮で「津田子供の家」と一緒に運営されている母子生活支援施設の「いもせハイツ」で、吉村理事長が迎えてくださいました。「いもせハイツ」は、世界遺産「厳島神社」のある安芸の宮島の対岸で海の近くにあります。
児童養護施設「津田子供の家」は、昭和20年8月、原爆投下により廃墟と化した広島の戦災孤児を、健全な社会人として養育することを目的として、昭和26年4月に設立されました。「子どもの最善の利益のために」を基本理念としており、
�〇�童の安心・安全な生活を保障する
�∋�童と職員との愛着関係や信頼関係を形成する
��自立した社会生活に必要な基礎力を形成する
�げ搬押�行政、学校、地域との連携を図る
�イ茲蠅茲せ�童養育のための人材の育成と職員間のコミュニケーションを充実させる――
を方針とした取り組みを実践されています。
私たちを温かく迎えてくださった理事長の吉村さんは、広島県更生保護協会（法務省管轄の保護士2,000人の団体）の役員をされた後、「津田子供の家」の理事長をされています。吉村さんは、「子どもたちが心身ともに健全で自主独立の意欲を持つ人間となるように」と願い、これまでのご自身の豊富な専門知識・経験、幅広い人脈をフルに活用し、働く仲間とともに様々な取り組みにチャレンジされている本当に「優しくて剛い」みんなのお父さんのような方でした。
そして、「津田子供の家」の取り組みの功績が認められ、なんと、私たちの訪問の翌日12月23日に、広島県内で唯一、天皇陛下から表彰を賜ることになっており、その賞状をスタッフも大変有り難く拝見させていただきました。
「津田子供の家」では、小舎制を取り入れ、年齢に配慮しながら家庭的な雰囲気で安らぎの場となることを重視されていました。年間行事では、地元のお祭り、スポーツ大会、Ｊリーガーとの交流等、地域との良好な関係からたくさんの支援を得ながらの楽しい催しが行われています。子どもたちの社会性習得や自己肯定感が育まれるように、地域や学校、行政、家庭、施設との連携により、多くの団体との協力関係によって、ボランティアを受け入れる等、集団を通して生活指導が行われる一方、個別的に家庭的な関わりにも重点を置かれ、児童の家庭訪問をはじめ、きめ細かな関わりに配慮した養護の充実を実践されていました。
子どもたちも会いましたが、笑顔で、目をまっすぐ見てお話をしてくれました。小さな姉妹のお姉ちゃんは、自分の妹のことを私達に嬉しそうに紹介してくれました。子どもたちが施設の皆さんに愛されて、大事にされていることが、ひしひしと伝わってきました。また、お会いした職員さんも皆さん素敵な方ばかりでした。職員さんの中に美鈴さんをご存知の方がいらっしゃって、「美鈴サンタがやって来る！」と、とても喜ばれていたそうです。
今回、広島スタッフは美鈴サンタ初めてのメンバーばかりで、不慣れなことばかりでしたが、美鈴さん、親方！さんはじめ、仲間・家族の協力のおかげで、しっかりと支援者の皆様のお気持ちを届けることができました。このような貴重な機会をいただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
<美鈴サンタの感想 光岡>
この度は、大変貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。
美鈴サンタは初めての参加でしたが、大変多くのことを学ばせていただきました。特に、子育て経験がなく、教育の素人の私が、「津田子供の家」で一番、勉強させていただいたことは、大人が子どもに対して愛の形を表現するには、根底にある「愛情」に加え、「専門的な裏づけ」が大切だということでした。
「津田子供の家」には全ての取り組みに大きな「愛情」が溢れていたことは当然のこと、一つ一つの取り組みに「専門的な裏づけ」、「論理的な根拠」がしっかりとあり、客観的なデータを基にした体系的な養育計画をまとめられていました。
例えば、「食」のことであれば、調理の専門家と一緒に食育の充実を図り、「児童面談」であれば施設長、基幹的職員、個別対応職員に加え、心理士による対応を実施する――等、基本理念の「子どもの最善の利益のために」を実現するため、大人たちが懸命に不断の努力をされていました。そして、その事業計画は具体策・実施方法までが示され、職員が共有できる行動目標が明確化されていました。
今回の経験を通じて、改めて美鈴サンタが担う社会的役割の重要性を実感するとともに、大人が愛の形を表現し、多くの人々を巻き込み、より良い平和な社会を創っていくためには、「良心に訴える活動」に加えて、国内外問わず各分野の専門家とともに、「活動に対する論理的な根拠」をまとめたうえで、様々な考えの人々に対し、丁寧に説明し、発信していくことが重要だと気づかせていただきました。
特に、戦後７０年を迎え被爆者、戦争経験者の方々が少なくなっている日本、またインターネットを駆使した比較論が得意な若者が増えている今の時代には、客観的データを重視した活動が、更に重要かつ効果的になってくるのではないかと思いました。今回の経験をこれからの活動に活かしていきたいと思います。
<美鈴サンタの感想 和田>
この度、美鈴サンタのスタッフとして、微力ながら関わらせて頂けたことをとてもうれしく思います。施設の理事長から、そこで生活されている方のいきさつを聞き、普段、新聞やニュースなどで目にすることが実際にありました。そんな試練がありながらも、前を見て頑張っておられるお母さんと子どもさんたちに偶然お会いすることができました。私たちの挨拶に笑顔で応えてくださり、心のどこかでホットしつつ、でも私たちが見えない苦労はたくさんあるのではないかと感じました。
そして、今回、雪のために行くことができなかった児童養護施設のお話も伺いました。「心身ともに健全で自主独立の意欲を持つ人間となるように」という願いのもと、そこで働かれている方は、子どもたちに関わっておられるそうです。
「子は親を選んで産まれてくる」ならば、そこで頑張っている子どもたちも自分で決めた宿命……。私たちは、両親がいて、時には甘えたり、時には反抗しながら、家族みんなで生活すること、それが幸せだと今まで思っていたのかもしれません。でも、家族みんなでいるなかで、子ども達の心が傷ついていくのなら、離れて生活することが幸せなこともあると感じました。
心から負けてしまいそうになる時や、道を間違ってしまうことも時にはあると思いますが、どうか自分を大切に、自分のことを好きと思える子どもたちが沢山いればいいなと思います。美鈴サンタを通じて、普段、見れていなかった子どもたちやお母さんのことを考えることができ、本当に感謝しています。
私たちにできることは……心を寄せること……自分にできることから行動すること。かなと思います。一人でも多くの子どもたちが、笑顔で生活できるように、またこのようなチャンスをください。本当にありがとうございました。
津田子供の家様からお礼状が届きました。
(画像をクリックで拡大表示されます)
|
前のページ 美鈴サンタ2013'大阪 |
コンテンツのトップ |
次のページ 美鈴サンタ2013'福岡 |
