美鈴サンタ2017'東京
美鈴サンタ東京スタッフレポート
訪問先
2017年12月22日(金)
1)愛児の家 10:00〜
訪問者:間中、奈良崎
2017年12月23日(土)
2)東京育成園 11:00〜
訪問者:大森、奈良崎
3)広尾フレンズ 13:00〜
訪問者:吉田、間中
【東京・愛児の家】
施設名:愛児の家
社会福祉法人
児童養護施設
住所: 東京都中野区鷺宮3-2-13
玄関の前には綺麗にクリスマスツリーが飾られ、ここに住む子どもたちや職員さんだけではなく、近隣の方々も楽しむことができるようにという心遣いを感じました。
年末の忙しない時期ですが、石綿園長自らお出迎えいただき、お話を伺うことができました。 まず話題に上ったのが、児童養護に関して政策で推し進められているファミリーホームについてでした。欧米型のファミリーホームや里親制度を見習うべきという風潮の中で、定員36名と比較的規模の大きい愛児の家に対して、たくさんの子どもたちが集められているなんてかわいそうだ、より家庭的な環境の中で育てるべきだ、と言われることもあり、小規模なファミリーホームこそ理想の姿だという意見に接することが多くなったとのことでした。
しかし、石綿園長が目指し取り組んでいる児童養護施設の「実家」としての機能が、小規模ファミリーホームでは果たせないという問題が指摘されました。多くのファミリーホームでは、職員さんは3交代勤務で子どもたちのケアをしていますが、人数が限られる中で負担も大きく、平均勤続年数は5年を切るというデータがあるそうです。
そのため、子どもたちが大きくなる中で職員さんが入れ替わり、ホームを出てしばらくすると顔馴染みの職員さんがいなくなって、帰る場所がなくなってしまうという問題が起きるとのことでした。愛児の家では、職員さんの平均勤続年数は16年と長く、多くの方が在籍しているため、何かあって戻ってきた時に、必ず知っている職員さんが迎えることができる体制になっているとのことでした。
実際、この訪問の少し前に、大人になって愛児の家を巣立って家庭を持った男性から電話があったそうです。内容は、食堂で作ってもらっていた料理で久しぶりに食べたいものがあって、奥さんに作ってもらおうと思ったけれど、作り方がわからないので教えてほしいというもの。その男性がいた当時から在籍している食堂の職員さんが教えてあげたそうです。
ちなみに食堂には、70代から50代の方が在籍していて、今の若い世代の家庭では失われつつある、季節の旬の食材やパワーフードを使った家庭料理が献立になっています。石綿園長も自信を持って「うちの料理は美味しいです。」とおっしゃっていました。
また、愛児の家に第三者評価機関が入った際に特徴的と言われたことのひとつに、「"しつけ"が存在する」というものがあるそうです。ファミリーホームなどの小規模施設では、どう生きるかについて、子どもたちの芯になる教育がされていないとのことでした。
愛児の家では職員さんが話し合って、小さなことから大きなことまで、家の方針を決めているそうです。食事の時に肘をつかない、できるだけ綺麗な言葉を使う、お互いの名前を呼び捨てにしない(○○君、○○さん)、など。
最近は、ご飯にかけるふりかけは、1杯目からかけても良いかということついて真剣に議論したそうです。そういった家の方針を決めることで、愛児の家を巣立った子どもたちが、「家(うち)はこうしていた」と言える、"しつけ"を受けた大人になることができるとのことでした。
子育て全般についても、欧米型の仕組みに倣っていくことへの危惧や、昔からの日本型の子育てのシステムが最近見直されてきていることについても教えていただきました。
お話をお伺いした後に、石綿園長に案内していただき施設内を見学しました。訪問が平日だったこともあり、ほとんどの子どもたちは学校へ登校していましたが、未就学の小さな子どもたちがフリースペースでのびのびと遊んでいました。訪問したスタッフに笑顔で抱きついて、お話ししにきてくれる子もいました。
今回の美鈴サンタでは、冷凍冷蔵庫を購入されていました。クリスマス会や年末年始の食材を保管する予定だった冷凍冷蔵庫がちょうど壊れてしまい、どうしようと思っていたところだったので大変助かりましたとのこと。実は昨年も、子どもたちが使用するパソコンとプリンターが壊れてしまったところで美鈴サンタでしたので、毎年、必要なものを購入していただくことができています。
購入品には美鈴サンタのステッカーを貼ってくださっていて、子どもたちにも、全国からの寄付で買うことができているんだよ、と伝えてくださっているそうです。
今年も全国から寄せられた美鈴サンタのメッセージを携えて愛児の家を訪問し、子どもたちや、全力で子どもたちと向き合ってくださっている職員の方々に寄り添うことができました。快くお迎えくださいました愛児の家の皆さま、寄付をしてくださった全国の皆さま、本当にありがとうございました。
奈良崎信太郎 記
【東京・東京育成園】
施設名:東京育成園
児童養護施設
住所:東京都世田谷区上馬4-12-3
東京育成園は明治32年に創設され、約120年の歴史を持ついわば児童養護施設の老舗のような存在です。園の理念として掲げているのは「子ども中心主義」ですが、「これは何でも子どもの欲求に応えることと勘違いされがちだけれど、違うんですよ」と渡辺園長はお話されました。
東京育成園の掲げる子ども中心主義とは、子どもと養育者を含めた幸せの実現を目標として、関わる職員の専門性をもってアセスメントしながら子どもたち一人ひとりの最善を叶えるための取り組みです。その専門性維持のために、現在8つの研究グループをつくって、園長を始め職員の方々が日々研究や勉強をされているそうです。
とても厳しい現実ですが、児童相談所における児童虐待相談対応件数は、出生率の低下傾向に反して年々増加しており、平成28年では12万件を超えています。児童養護施設の入所理由の多くが親からの虐待であり、東京育成園でも在園する児童の7割から8割は何らかの虐待を受けた子どもだそうです。近年ではネグレクト(育児放棄)が増加しているとのお話でした。渡辺園長によると、身体的に虐待された場合でなくとも、虐待によって子どもは脳に傷を負うと話されていました。
「園は生活を通して治療する病院のような側面も持っているが、負った傷は小さくはなるが治らない。そのような厳しさの中でも、生きる力=自己対話していく力=自分に向き合う力がまだ未熟な子どもたちに、生きる力を身につけていけるように関わり合っている」、そうお話しする渡辺園長の、笑顔の中にも時折みせる強い眼差しが印象的でした。
数か月前に1名の児童が退園し、東京育成園の現在の在園児童数は51名。3年を目安に、一人ひとりの児童の本当の願いである実親との家庭復帰を目指して生活しています。生活の基盤は、独立して建つホーム。その一軒一軒は、一般家庭そのもののようなつくりで、その中でいわば親代わりの居室担当ケアワーカーと、兄弟姉妹のように子どもたち原則7名が小舎制方式で一緒に暮らしています。
敷地内には、自立できる年齢になった子どもたちのために、自活を体験できるプレ一人暮らしのための建物もあり、卒園していく子どもたちのその後も応援している園の姿勢を感じました。
近年、入園する子どもは、両親ともいない孤児は少なく、両親のどちらかがいるというケースが多いそうです。東京育成園では、親元に子どもが安心して帰ることができるための取り組みとして、親子の面会や外出、親元への外泊の機会をもうけているそうです。
また、親元に帰ってからの問題の再発を避けるために、親に対しても、受け入れ態勢に関わる学びや、スキルを上げるプログラム及びトレーニングを、児童相談所と連携しながら進めているそうです。東京育成園の平均在園期間は3.8年で、これは他と比較してもかなり早く、園の取り組みの賜物だと感じました。
たくさん聞かせていただいたお話の中盤に、会員の皆さまからいただきましたメッセージをお渡ししました。「関心を寄せて、こうして持ってきてくださることがありがたいです」と喜んでいただきました。プレゼントについては、これまでの物も今回の物も、子どもたちの身近にある品物(テレビやパソコンなど)を希望されており、大切に使われているそうです。受け取っていただいた皆さまからの愛念は、必ず子どもたちの笑顔と、生きる力につながると感じました。
優しく柔らかい光に包まれている舞台のある講堂には、大きなクリスマスツリーが輝き、丸く大きいリースも飾られていました。
食堂にはとても美味しそうな香りが立ち込めていて、お腹が鳴ってしまいそうでした。食堂横の調理室で調理をし、その後各ホームで仕上げをするそうです。時々ホームごとに買い物から調理まで行う日もあり、「買い物の経験がほとんどない子どもには大切な経験です」と渡辺園長は話されていました。
芝が植えられた屋外のグラウンドは、近所の子どもたちとも一緒に遊べる憩いのスペースになっています。この日は寒くて遊んでいる子どもの姿はありませんでしたが、大木の緑や、花のピンクが美しかったです。
最後になりますが、クリスマスのイベントに向けてご準備にとてもお忙しい中にもかかわらず、温かく迎えてくださり、訪問後も帰路につく私たちを姿が見えなくなるまで見送っていただいた渡辺園長と職員の方々に感謝いたします。そして、美鈴サンタとして皆さまからいただきました愛念をお届けできる機会をいただけましたことに心からの感謝を申し上げます。
幸せの種をくださった皆さまにも、幸せの光が届きますように、お祈り申し上げます。ありがとうございました。
大森美路子 記
【東京・広尾フレンズ】
施設名:広尾フレンズ
社会福祉法人 福田会
児童養護施設
住所:東京都渋谷区広尾4-4-12
社会福祉法人 福田会(ふくでんかい)は1876年(明治9年)、仏教諸宗派がかかわり、寺院を中心に児童養護施設里親委託を始めることで設立されました。福田会(ふくでんかい)の名称は「善い行いの種をまけば多くの幸福の実が得られる」という仏教の福田(ふくでん)思想に由来しています。
昨年に続き今回で5回目の美鈴サンタ訪問となりましたが、美鈴サンタのスタッフとして、初めての訪問で緊張の中施設の敷地内へ入りました。とても立派な建物でした。 今年も昨年同様、副施設長の高橋様が対応してくださいました。昨年の訪問したスタッフの事も覚えてくださっており、「美鈴サンタ」の報告などにも目を通していただいていて、とても歓迎してくださいました。
訪問した日は、夕方からクリスマス会があるとの事で、職員の方が打ち合わせなどされていました。案内された広いお部屋は、クリスマス会のために綺麗に飾りつけされていて、立派なお花も飾られていました。(華道の方からの贈呈品とのこと)
全国の皆さまからいただいた美鈴サンタのメッセージもクリスマス会で紹介しますねとおっしゃってくださいました。
副施設長の高橋様から、施設の紹介に始まり、養護児童施設の役割・あり方・行政のありかたまでいろいろなお話を伺うことができました。
現在、「児童養護施設 広尾フレンズ」は43名の児童の方が入所していて、小学生以下と中学生以上の割合は半々とのことでした。一方で待機児童(養護を必要とする児童)も多く、都内の施設は常に空きがない状況で、都内に養護を必要とする児童は3000人(入所している児童も含む)もいるとの事でした。
職員の方は、現在パート・アルバイトの方が多いとのことで、常勤職員の方は少なく、社会福祉系の学校を卒業しても一般企業に勤める・特に公務員になる方が多い、社会福祉に携わる(特に現場に携わる)人材確保は難しいとおしゃってました。
その中で、今後十数年で、里親への委託率を引き上げることを目指す制度の拡充は、児童養護に携わる方々からは難色を示されているとの事でした。
実際、里親制度を利用した児童の中には、里親から「虐待」を受けることも問題となっており、日本は「血」を大事にする、血のつながりがない子に対しては他の欧米諸国と異なり、日本社会、風土からは寛容な態度をとることは難しい現状があるとのことでした。
他に「人間関係」について、人格形成が大事な時期に職員以外では教えきれないこと、施設以外には多様な人間関係があることなどを、これからのためにも学んでほしいと、子どもたちとボランティアの方が交流する機会を作っていらっしゃるとのことでした。
入所した児童の中に、多感な時期になると職員を鷲づかみにして手をあげるような態度をとる子もいるけど、実際に暴力してしまうと、その子は施設に居られなくなることを自覚しているので、態度だけで実際手を出すことはないと教えてくださりました。本当は、自分の親に対してぶつけたい気持ちをぶつけることが出来ずにいるもどかしさなどを思うと、いたたまれない気持ちになりました。
高橋様から、毎回美鈴サンタのお話をいただくと、予算内で稟議書など形式的な方法ではないため、子どもたちに必要なもの、あったら良いと思う物など、職員の方々が、子どもの事を思い、改めて寄り添って考えられる時間・環境をいただけるとの事で、とてもありがたいと感謝の言葉をいただきました。
2015年の美鈴サンタで購入したサッカーゴールは、そこに設置されているだけで子どもたちがボールを蹴りたくなりますよね、サッカー大会に出場するために練習している子もいるんです、とのこと。施設訪問した日も天気が良かったので、そのサッカーゴールを使って子どもたちがボールを蹴って楽しんでいる姿を見ることができました。
バスケットゴールも美鈴サンタの寄付で購入しましたが、バスケット部の児童がいるので遅くまで練習していますとのご報告もいただきました。
また、2016年の美鈴サンタで購入された自転車に乗っている女の子もいて、私たち訪問スタッフに披露してくれました。
社会福祉法人 福田会(ふくでんかい)の「児童養護施設 広尾フレンズ」副施設長 高橋様、お忙しい中ご対応いただき誠にありがとうございました。
吉田真理子 記
〈美鈴サンタの感想 奈良崎〉
今年も全国の皆さまからの愛念を無事に児童養護施設にお届けすることができ、安堵しております。
「どうしてこんなに寄付が集まるのですか?すごいですね!」。これは、どの施設を訪問しても必ずいただく言葉です。また、一時的にではなく、毎年行われ続けているということにも驚きの言葉をいただきます。この美鈴サンタの活動が素晴らしいものだと実感するとともに、自分さえ良ければ…という傾向が強くなっている昨今、純粋に誰かのためにできることをしたいと考えて行動する人が減っていることについても考えさせられます。
もちろん、自然災害などが起きると、全国からたくさんの寄付や物資が集まるのを目にしますので、人間の愛が完全に失われたわけではないのだと思います。けれども、その場の空気や感情で、その時限り、あとは忘れられてしまう、そんな現状が今の日本には存在します。毎年続いている美鈴サンタですが、こうして必要なところに寄り添い続けることができているということは、本当の愛がなければできないことなのだと実感します。
今回、私は2件の児童養護施設を訪問させていただきましたが、それぞれに個性的で方針が違う施設でも、これからの日本や、これからの子育てについて真剣に危惧されているという点は共通していました。家庭の崩壊、社会の崩壊、大人が子どもたちを導くことができないような社会になってきているということについて、深刻な問題意識を持たれていました。
美鈴サンタは、子どもたちへ愛を届けることはもちろんですが、そうした山積する問題に、現場で必死に取り組まれている施設関係者の皆さまへの寄り添いも込められています。そのような意味でも、この活動は本当に素晴らしいものだと実感しています。
今年も、美鈴サンタにて募金やメッセージを寄せる機会を設けてくださったことに心から感謝しています。今後もこの活動が末長く続いていくことを心から願っております。また、寄付してくださった全国の皆さまのご多幸もお祈りいたします。ありがとうございました。
〈美鈴サンタの感想 大森美路子〉
「一人でも多くの方が気づき、ほんのわずかな一歩でも踏み出していただきたい」という美鈴さんと、共感していただいている全国の志高い皆様の祈りと実践をお届け出来ましたことに、改めて深く感謝いたします。
今回の初訪問で衝撃を受けたことの一つに、里親に迎えられても、その里親から虐待を受けるケースも多いというお話がありました。なぜ?という疑問と、衝撃を伴う驚きで絶句してしまいました。計り知れない子どもたちの苦しみや絶望を思うと「これじゃいかん!!」と強く思います。
「虐待は親子だけの問題でなく、この国に生きる全ての人に関係している」。その美鈴さんの言葉通りに、今回渡辺園長のお話を伺っていくうちに、問題は児童養護施設だけのものではなく、社会全体の問題であり、一家庭、一家族、各個人の問題であると実感しました。視野を広く保つことを心がけながら、目標をもって、自らの出来ること、やるべきことをコツコツと実践し続けていく、改めて課題をいただけたように思います。
今回の東京育成園への訪問の終盤に、渡辺園長から来年始動するプロジェクトのお話を伺うことも出来ました。その素敵な試みに、希望の光を感じました。
常に先頭に立ち祈りの実践をし続けてくださる美鈴さんと親方!、そして子どもたちに愛を注ぎ続けてくださる全国の皆様、関わり合い努力し続けていらっしゃる児童養護施設関係者の皆様、愛を届けてくださる全国のスタッフさんたち、どうもありがとうございます。これからも力を合わせてまいりましょう。どうぞよろしくお願いいたします。
〈美鈴サンタの感想 吉田〉
今回初めて美鈴サンタスタッフとして、全国から美鈴サンタ募金・メッセージをいただいた皆様の愛念を届けることができ、このような貴重な機会を与えてくださったことに感謝しております。今年、初めての美鈴サンタスタッフとして、施設訪問はとても緊張しておりました。
今回訪問させていただいた社会福祉法人 福田会「児童養護施設 広尾フレンズ」の副施設長高橋様はとても歓迎してくださり、穏やかにお話を聞くことができました。いろいろとお話を伺うことができ、丁寧に色々と説明、お話いただいたことに深く感謝申し上げます。お忙しいなか対応いただき誠にありがとうございました。
現在、高齢化社会、高齢者に目がいくけど、養護を必要する子どもが多い、もっと多くの方に児童養護施設を知ってほしいということでとてもあつく語ってくださり、いろいろなお話を伺う中で感情移入し過ぎて涙目になってしまうこともしばしばありました。子どもにとって人格形成の大事な時期、多感な時期に接する大人は、とても重要な意味があると改めて認識させられました。未来ある子どもたちのためにお手本となるような大人が増えていくことを願い、そのように行動するようにさらに努めたいと思います。
今回は、このような貴重な時間をいただけたことに感謝し、もっといろいろ勉強していくことが必要、もっと子どもたちに関わっていけるような環境、ボランティア活動できたらと思います。
♪子どもたちにたくさん愛と笑顔を♪
余談ですが、訪問時にいただいた資料の「ふくでんかい便り」に目を通していると、今年の福田会「わいわい祭り2017年」に地元の市が出店しており、またゆかり地である隣の県の市も出店しており今回は本当に必然な訪問だったと思いました。
〈美鈴サンタの感想 東京スタッフ〉
今回はじめての美鈴サンタに参加させていただき、東京都内2つの児童養護施設を訪問してきました。全国の皆様からの本当に心のこもった愛念溢れる寄付を届ける立場になった者として、とても責任を感じながら担当者の方々の日々の活動内容や苦難苦労を直接お伺いすることができました。
またどちらの施設様も、これまで美鈴サンタの継続的な支援活動の成果を感じられたと同時にお互いの信頼感が繋がっていることにも喜びと感動を覚えました。
やはり大きな課題は、大人が想像力を失ったばかりに、未来ある子どもたちのことを考えない世の中になっている社会全体自分第一主義習慣に少しでも声かけと働きかけをあわせて、今自分にできる対応をひとつずつ進め実践して行くことが不可欠だと痛感しました。例えば、父親から性的虐待を受けたある少女はその後の生活の中でも大人に対し、自ら性的行為を求めてしまうようなアクションをしてしまうそうです。また親からの虐待を受け、暴力を受け続けて育っていた子は、大人に叩かれるのは当り前だという認識があり、職員さんにも叩かせよう…叩いてもらおうというアクションをしてしまうことがあるそうです。これはフィクションやドラマではなく今この国の中で起こっている現場の声です。
一方、あったかいごはん、あったかいお風呂、おやつ等…全部我慢させられ苦しい渦中で助けを求めている幼い子どもたちがいまも私たちの傍にいます…。幼稚で卑怯な大人や親からの虐待に声も上げられず、毎日見えない恐怖に怯えながら絶え続けている小さな命が傍にいます…。それを見て見ぬふりする昨今の社会の在り方…。大人たち…。
課題は尽きませんが、そこから目を離さず逃げずに勇気を持って向き合っていかなければ、メッセージを届けてくれている子どもたちに申し訳が立たないと感じさせられました。施設で暮らす子どもたちの表情は様々でしたが、全体的には笑顔で挨拶もしっかりできる素直でかわいい子どもたちばかりでした。職員さんたちの日々忍耐と努力の積み重ねが伝わり尊敬の念を抱きます。
今回お忙しい中貴重なお時間を頂戴いたしました愛児の家-石綿園長先生、そして福田会・広尾フレンズ-高橋副施設長様に心から感謝と御礼を申し上げます。ありがとうございました。
愛児の家さんから、美鈴サンタ2017'の感謝状が届きました。(2018.01.12)
ありがとうございます。
東京育成園さんから、美鈴サンタ2017'の感謝状が届きました。(2018.02.27)
ありがとうございます。
前のページ 美鈴サンタ2017'札幌 |
コンテンツのトップ |
次のページ 美鈴サンタ2017'名古屋 |